脳の萎縮が進むと認知機能も低下する

認知機能に重要な脳の部位は、前頭葉と海馬です。
前頭葉はコミュニケーションをつかさどる前頭前野と
いう発達するのが脳の中でもっとも遅い部分を含んでいます。
前頭前野は、12歳ごろに完成しますが、加齢による委縮がほかの部位よりも早く始まるという特徴を持っています。

また、海馬は、側頭葉の内側にあり、脳の奥深い部位にあって、記憶を支配します。
脳が受け取る情報を必要なものと不要なものに分けて、ふるいわけられた必要な情報だけを脳にまとめて保存します。

脳の老化を防ぐエビデンスは「運動」「知的好奇心」「社会との関わり」の三つ

エビデンスとは科学的根拠という意味であり、たとえばたくさんの人を長期間にわたって、
調べた疫学研究などで、証明されている情報のことを意味しています。
そして、認知症予防に確実に効果があるのは、「運動」と、「知的好奇心」と、
「社会との関わり」だとされています。中でも「運動」は脳の老化を防ぐ明らかな効果があります。
もちろん、禁煙や酒をひかえることが重要なのはいうまでもありません。

新しいことを始めたり覚えることは脳の機能を回復させる

脳は年をとってからでも新しいことを覚えることができる可塑性を持っています。
つまり、成人してからでも、神経細胞が新しくつくられるのです。神経細胞の新生があります。

かつては脳の神経細胞は生まれてからどんどん減る一方だと考えられてきましたが、
それは誤りであり、脳の中でも海馬の部分は、成人後も神経細胞が新生することがわかっています。
海馬の神経細胞の新生の程度は、日常生活の送り方によっても変化することもわかっています。

脳のアンチエイジングは取り組むのが早いほど効果が高い

神経細胞の新生だけではなく、神経細胞のつながりの強化も脳を若返らせます。
神経細胞の数が減っても、脳の神経細胞のネットワークが増えて脳の体積が増えると
脳機能は高まるのです。脳のネットワークというのは、ある年齢をこえると、
よく使うものはどんどん成長していくのですが、あまり使わないものはどんどん壊されます。

運動は三歳から五歳にネットワーク構築のピークがあります。
言語は八歳から十歳にピークがあります。
生活習慣と脳の使い方を工夫すれば、90歳になっても脳梗塞がほとんどなく、脳が健康でいられます。
その反対に60歳で脳の萎縮がかなり進んでいる人も多いのです。

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