糖質制限のやりすぎは脳機能低下をまねく

無理なダイエットのためにかえって体脂肪率が上昇することがあります。これは飢餓状態を脳が自覚して、飢餓に備えるための反応が引き起こされるのが原因です。この反応がおきると、交換神経の働きが低下し、体脂肪の代謝が減少します。そして低体温、冷え性、疲れやすいといった症状が出てきます。これは炭水化物を減らし過ぎ、糖質を減らし過ぎることがおもな原因です。脳の栄養は糖質であるので、糖質の極端な不足は、脳に飢餓反応をおこさせるのです。脳機能も低下します。

目次

糖質欠乏すると脳は代謝を落とす

糖質欠乏が過剰になると、脳機能は低下し、全身に働きかけて少しでも脂肪をため込もうとします。これでは、せっかく健康になるために頑張ったのに逆効果です。この予防策として、食事の中の糖質の比率に注意すると良いことが分かってきています。おおむね、糖質:脂質:たんぱく質の比率が6:2:2になるように配慮すると理想的です。糖尿病やメタボの場合、もう少し糖質を減らしても良いでしょう。空腹感への対策としては、野菜、海藻類、きのこ類を多く摂ると良いのです。

糖質制限食は糖尿病やダイエットに有効だが減らし過ぎると逆効果

野菜や海藻、きのこは、繊維質が多く低カロリーで、しかも、糖質と一緒に摂ることで、血糖値が急激に上昇・下降するのを防ぐので、脳が糖質不足になるのを予防できます。ダイエットの方法として朝食を軽くする方法を提唱されている医師のやり方でも、空腹感には生姜紅茶に蜂蜜や黒砂糖を加えて、糖質を補えば良いという指導がみられます。また、ニンジンジュースを飲んで空腹感をコントロールするという方法もよくいわれます。こうした方法は、糖質不足の自覚から起こる脳の飢餓状態をさけるという意味があったのです。

脳機能を高めるのは咀嚼。よく噛むと脳は活性化する

もうひとつ大事なことは咀嚼です。食べ物をよくかむことです。ダイエットできない人の多くは、かむことがおろそかになっています。おおむね、ひとくち30回かむことを原則にするとよいでしょう。30回の咀嚼を習慣化するまでは、面倒でも毎回意識して数えるくらいが効果的です。実践すれば、やがて習慣化し、無意識によく噛んで食べるようになってきます。よくかむことは食事時間を延ばし、脳が満腹感を感じやすい状態をつくってくれます。そして咀嚼は脳機能を活性化してくれるのです。認知症予防にもよく噛む食べ方が大切なのです。ひとくち30回の咀嚼がもっとも効果的だとされています。これを目安に咀嚼に意識を向けてみましょう。

あわせて読みたい関連記事: