認知症も腰痛も予防するには歯を守る

歯のかみ合わせと腰痛には関係があります。歯のかみ合わせが悪いと、背骨の歪みを生じて、腰痛になりやすくなります。そのため、歯のかみ合わせが悪い人は、かみ合わせを改善する技術をもつ歯科医で歯の矯正をすることをおすすめします。かみ合わせが悪いと咀嚼の効率も落ちます。咀嚼は、背骨への影響のほか、アンチエイジングへの効果が大きいです。

目次

咀嚼と脳血流の関係

百歳老人の元気な方は、食事をよく咀嚼している人が多いです。歯も丈夫な人が多いですが、これも噛むことに関係があります。咀嚼は、脳の血流を増加させることがわかっています。認知症予防の効果があります。入れ歯の人でも、しっかりと噛んで食べる人は、認知症にかかりにくいということがわかっています。咀嚼の効果は、作業療法などの手で行う細かな動きよりも強力なのです。歯を失うことは脳への刺激がそれだけ減ってしまうことになるため、できるだけ歯を失うことは避けましょう。ある研究では歯を失えばそれだけ認知症になりやすいという統計もあります。また咀嚼は、ストレス発散の効果があることもわかっています。涙や唾液の中にコルチゾールという抗ストレスホルモンが放出されているので、唾液をたくさん出すことはストレスへの抵抗力をつけてくれるのです。最近の研究では歯周病のある人は糖尿病になりやすいことがわかっています。歯周病菌の出す毒素が体内に入って免疫のバランスを崩すのです。

歯周病は肺炎を起こす、妊婦にも危険

妊婦の流産と歯周病が関連していることもあります。歯周病菌の影響で産生されるプロスタグランジンという物質が、流産の原因になっていたということです。早食いが太る原因であることも有名です。歯周病があると、肺炎などの感染症にもかかりやすくなることがわかってます。それだけではなく、インフルエンザなどのウイルス性呼吸器感染も、歯のケアをしていると予防できることが公衆衛生の研究で判明しています。新型コロナウイルス肺炎も、歯のケアをしっかりとしている人は感染しにくい可能性があるということになります。脳の満腹中枢が働くためには、食事を開始してから約20分間は必要です。つまり、早食いの人は満腹感を感じられないまま、ついつい、食べ過ぎている可能性が高いのです。そこで、食事の際には野菜や食物繊維などから、ゆっくりとよく噛みながら食べ始めるのが良いでしょう。そして、一口30回の咀嚼を原則としましょう。

背骨の歪みと姿勢の悪さも歯のかみ合わせと関係

下腹ポッコリの原因が上半身の歪みにあることを知っていますか?上半身の歪みとは背骨の歪みのことです。背骨が歪むと姿勢が悪くなり、筋肉の緊張がアンバランスになります。背骨が歪んだ人は、胸骨も下がっていて胸板が薄くなります。このため内臓が押し下げられ下腹部が出ます。このような背骨の歪みも、歯のかみ合わせが悪い人に出やすいという事が知られています。歯を治療し、かみ合わせを適正に調整することは、全身の健康に関連しているということです。内臓が押し下げられると骨盤が開いてしまいお腹を突き出すような格好になります。すると猫背のだらしない姿勢になるのです。健康な人は体を側面から見たとき背骨がきれいなS字を描くはずです。このきれいなS字が崩れてしまっているのです。

歯を調整してから体の歪みを調えると効果的

改善の方法は、まず、歯の治療をして、かみ合わせを適正にすることです。その上で、背骨や肋骨がよく動くような体操を続けることです。すると、少しずつ胸板に厚みができ、内蔵が本来の位置に収まるので、骨盤も下腹も締まってくるのです。自律神経失調症や体型の崩れ、これらは、背骨の歪みと関連していることが多く、背骨の微妙なずれを解消することは美容と健康の重要項目です。しかし、カイロプラクティックや整体に通わなければ、背骨の歪みを解消することは難しいと思っていませんか。実は、背骨の調整は難しい知識がなくてもできるのです。それがぶら下がり健康器です。自分の体重をかけてぶら下がるため、過度な負担なく、背筋を伸ばせます。ふだん、引っ張られることのない方向への加重で、自然に背骨が本来の位置に戻るのです。これが自宅にあれば、毎日五分ほどぶら下がるだけで、猫背や腰痛、首のこり、肩凝り、などの体調を背骨を整えることで改善できるでしょう。ぜひ、一家に一台は置いておきたい健康器具です。

食事療法で万病を治す

森美智代さんは鍼灸師ですが、青年期に脊髄小脳変性症を発症しました。この病気は次第に進行して体の自由が損なわれて、最終的には寝たきりになり、死にいたる病気です。西洋医学では不治の病気とされています。しかし、森美智代さんはこの病気を克服されました。完治させたのです。それは、甲田光雄さんという医師が提唱された甲田療法に出会ったことがきっかけです。森さんは甲田医師の指導のもと、断食療法を実践します。それは青汁だけを食べて、断食するというものでした。この治療を完全に実践した結果、奇跡がおこりました。すでに進行して歩行の自由を失っていた森さんの脊髄小脳変性症が、どんどん改善し、ついに治癒したのです。その後も森さんはこの食事療法を継続しています。毎日、青汁一杯で十年以上も健康を維持しているのです。森さんの身体の不思議を医療機関が徹底的に調査しましたが、その結果、わかったことは、青汁で断食していると、腸内細菌叢が変化するのです。そして腸内で健康に必要な栄養素を合成できるようになるのです。いま、ファスティングダイエットや酵素断食が流行っていますが、森さんはその可能性を示してくださっています。甲田療法では、脊髄小脳変性症だけではなく、癌や自己免疫疾患、アレルギー疾患などの多くの難病が断食と青汁で改善しています。甲田光雄先生ご自身ももともとは病弱でしたが、84歳まで健康に活動されて天寿を全うされました。

断食療法にはデメリットもある

ふつうに食事制限をするだけの断食に比べると、酵素エキスを使った断食は、ダイエット効果が大きいです。酵素が代謝を高めてくれるので、新陳代謝が維持されて、断食による代謝の低下を予防してくれるのです。断食そのものはカロリーを制限することで、体重を落とそうとするものですが、ビタミンや酵素などの代謝に必須の栄養素が断食では不足してしまうことがあります。酵素エキスとは多種類の植物を発酵させて作るもので、多様な酵素が含まれています。これを補うことで、断食による低体温や低代謝も改善することができ、効果的にやせることができるのです。このため、断食療法に酵素エキスは不可欠なものとなりつつあります。酵素エキスを効果的に使うことで、断食療法を安全に行えるのです。ただし、このような断食療法にはデメリットもあります。それはタンパク質欠乏状態になるために、免疫力が落ちて、感染症にかかりやすくなるという点です。ですから、現在の食事療法の主流は、断食から、高タンパク食栄養療法へと移行しつつあります。栄養素の補充をしっかり行うほうが副腎などの内分泌機能の改善が早いこともわかってきているのです。

骨そしょう症と腰痛は栄養療法と運動療法で改善

高齢になるにつれて、加齢現象により、骨密度が低下します。これを予防するには運動が最も重要です。カルシウム、マグネシウムなどの栄養素の補充も大切ですが、それ以上に運動が必須です。人間は運動することで骨に重力の刺激が加わって、骨密度を維持します。運動をしなくなると骨密度はとたんに低下するのです。重力の刺激が十分に受けられるのは、走ったり、ジャンプしたり、階段を上る、という運動です。骨密度が低下して、骨そしょう症になってしまうと、腰椎が圧迫骨折を起こして自壊し、腰痛を起こすことがあります。腰椎圧迫骨折による腰痛は、筋膜性腰痛とは違って、激しい痛みがあり、歩くことはまったくできず、寝返りも打てなくなるほどの痛みです。腰椎圧迫骨折をきっかけに、寝たきりになるケースもあります。発症すると数ヶ月も痛みが続きます。また神経を圧迫する脊柱管狭窄症を合併することも多いため、続発性の坐骨神経痛なども伴います。こうなるとますます歩行が困難になり、運動しなくなるので骨密度はいっそう低下し、やがては、全身の筋力の衰えが進んで寝たきりになってしまいます。ロコモティブ症候群と呼ばれる状態になってしまうのです。こうならないためにも、毎日30分は運動をしましょう。ウォーキングやジョギングのほか、自宅でできるミニトランポリンも重力という刺激を骨に送り、骨密度低下を予防してくれます。また、栄養分としては、まずビタミンDのサプリメントをとることが重要です。ビタミンDは、骨密度を維持するために必須の栄養素なのです。また、腰痛の痛みそのものを緩和する働きも持っていることがわかってきています。

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