音読と脳機能の関係~脳のアンチエイジングのために

音読をすると、脳の血流が良くなります。文字を黙読するだけなのと、音読するのとでは、脳の中の血流の状態がまるで違います。黙読するだけの場合は、血流は、文字を読む領域だけで上昇しますが、音読の場合、脳の全域の血流が増えることがわかっています。音読は文字を読み、声を出し、それを耳で聞くために、五感の多くを使用することになるからだと考えられています。学習においても、黙読だけで学習するよりも、音読をして学習するほうが記憶の定着がより良いことも判明しています。脳機能には個人差もあるので、人によっては映像記憶、写真記憶の能力が生まれながらに秀でていることがあります。このタイプの人に関しては、パッと見るだけで記憶しますし、黙読するとそのページを覚えてしまうこともできます。

脳血流を全開にする音読で脳が活性化する

そのような人にとっては、音読はめんどくさいことになるのかもしれません。しかし、脳への刺激という観点からは、音読にまさるものはないのです。したがって、脳のアンチエイジングを考えるなら、東北大学医学部教授の川島隆太医学博士が提唱してきた名文の音読がおすすめということになります。認知症の症状を改善させるなど、音読には脳のアンチエイジング促進の効果が確かにあることが川島隆太博士の研究で次々明らかにされています。


音読で脳を鍛える名文365日―東北大学教授川島隆太教授の

脳機能を高めるための食材をとることも確かに重要です。EPAやDHAやレシチンやフラックスオイルは確かに有益な脳のアンチエイジング食材です。しかし、それだけではなく、脳の筋トレともいうべき、脳を使う訓練が同時に必要なのです。筋肉を鍛える時、プロテインだけを飲んでいても筋トレをしないと効果が出ないのに似ています。脳の筋トレのもっとも基礎になるのは、音読なのです。同じ音読をするなら、名文を音読することがおすすめです。英語の音読トレーニングも良い方法です。

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