生物学的には人間の脳は運動する能力にあわせて、進化していったと考えられています。そうであるなら、運動こそ、脳機能の調整に有効な処方箋です。アメリカのイリノイ州で、朝の授業の前に自由参加の体育をするようにしました。すると参加生徒の学業の成績が上がったのです。よく学び、よく遊べとは昔からいわれていることですが、運動こそ脳トレだったのです。運動すると学習能力が上がる不思議な脳の仕組みを解説しています。そういえば、100歳まで健康長寿する人の多くが毎日の散歩を日課にしています。ストレスの緩和や、不安障害、うつ病の改善にも、運動が大きな効果を発揮します。
発達障害も運動で改善する
ADHDの症状緩和にも運動が有効です。さらには、依存症の治療にも有効だということがわかってきました。運動が加齢現象の予防になることは知られていますが、脳を鍛えて、頭の働きをよくしたり、気持ちを明るく前向きに引き上げるということもわかってきました。最新の脳科学の結論は、運動すれば脳はよくなるということです。脳のアンチエイジングに最適な行動は、運動だったのです。
脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方