脳機能は、強いストレスにさらされると脳疲労が起こり、低下しはじめます。ノルアドレナリンというホルモンは脳の注意力を高め脳機能をアップさせる働きがありますが、もし、強いストレスがかかり続けると、常に分泌されるので、枯渇してきます。またストレスがセロトニンの分泌も低下させるのです。
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ノルアドレナリンとセロトニンの低下で脳疲労が発生
セロトニンは精神の安定をもたらしますので、枯渇すると、イライラが起こり、ノルアドレナリンが不足すると、注意力が低下します。すると、ミスが増えてくるのです。仕事の約束をうっかり忘れたり、ささいなミスを繰り返すようになります。この脳疲労の状態が長く続くにもかかわらず、適切な対策を取らないと、やがては、うつ状態となり、うつ病になるのです。
脳疲労、うつ病の初期にはミスが増える
「ミスが増える」現象は、脳疲労が起きていること、うつ病の初期に陥っていることを教えてくれる体からのメッセージです。このような時には、ストレスの原因から離れて休息をとることで、体調を元に戻すことが可能です。しかし、仕事を止めることもできず、このまま過労を重ねるしかない状況であれば、どう対応すればよいのでしょうか。まず、すぐにできることは、運動を生活の中に取り入れることです。
運動は脳のワーキングメモリを増やし脳機能を活性化させる
運動は最強の脳トレであると言われています。運動をすると、脳の認知機能は向上するのです。注意力や集中力や記憶力などは、すべて運動によって向上することが分かっています。毎日、30分のランニングをするだけで脳のワーキングメモリが増えて、脳機能が向上することが実験により明らかになっています。散歩の習慣を取り入れるのも良いし、ランニングマシンなどを家に置いて、日課としてランニングするのも良いことです。30分の時間さえ取れないという多忙な人なら、最初は毎日10分のランニングからでも取り掛かることです。ランニングマシンを買って、毎日5分から開始するのでもしないより、はるかに脳に良いのです。
自然に親しみ読書をすれば脳機能は甦る
ランニングマシンで行うより、自然の中の遊歩道などを散歩するほうが脳機能は高まります。自然散策だけでも有益な効果があります。自然に親しむことは脳機能にたいへんプラスなのです。もう一つは読書をすることです。仕事とは関係のない人生哲学や歴史本などを音読するなどの方法で、脳機能が活性化されます。小説や物語、純文学など音読することは、脳のワーキングメモリを増やして脳機能を高めるのです。マインドフルネスの訓練も、脳機能を高めることが知られています。