漢方に詳しい医師に相談することで漢方療法で耳鳴りが改善することが多いです。漢方療法は、専門的な知識が必要なものなので、我流で行わず、日本東洋医学会に所属している漢方の専門医に相談をすることをお勧めします。
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漢方療法は老化による症状を緩和する
耳鳴りをはじめとする老化現象だけではなく、不妊症にも男女ともにつかえる漢方生薬が冬虫夏草です。これは、コウモリガという蛾の幼虫に寄生するキノコの一種、菌類を生薬として使うもので、チベット原産です。古くから、漢方処方として利用され、不妊症などの治療に用いられてきました。日本では、冬虫夏草を用いた漢方処方が活用されてることは歴史的にはありませんでした。それは、チベット原産のこの生薬が日本に持ち込まれることがなかったからです。
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しかし、現在では、品質管理されたものが輸入されるようになり、粉末のサプリメントとして、それを利用することができるようになっています。農薬や有害金属などが含有されないように品質を管理しているものが望ましいです。品質管理は日本国内で行い、粉末化処理も日本国内で行っているものを探しましょう。このような方法で生産しているのはわずかながら存在します。添加物などの不純物を含まず、原料の生薬をそのまま粉砕し、粉末にしただけのものが濃度がもっとも濃いものです。通常は、さまざまな不純物をまぜて、薄めてある事も多いです。原材料そのまま粉末化し、一切、ほかの成分を混ぜ込んでいないものが理想的です。
黄連解毒湯 耳鳴りと漢方
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は、のぼせ、不眠、精神不安、二日酔い、皮膚のかゆみ、などの症状に使われている漢方薬ですが、このような体質の人で黄連解毒湯を飲んでいると、耳鳴りが解消されることもあります。黄連解毒湯は、元来は、二日酔いの特効薬として知られています。のぼせる人、赤ら顔でイライラしがちの人に特にむいています。高血圧による不眠症や、動悸、心悸亢進のある人にもむいています。黄連(おうれん)、黄柏(おうばく)など、清熱剤と呼ばれる生薬を配合していて、体内の余分な熱をさまします。このため冷えの強い人には使えません。アトピー性皮膚炎の皮膚の炎症が強いときにも、この処方が使われることがあります。熱をさますことで、かゆみを抑えてくれるのです。
耳鳴りを改善させるには食生活も重要
のぼせるタイプの人は、体を熱する飲食物を避けましょう。香辛料を使いすぎないことも大切です。しかし、もっとも大切なのは、このタイプで太り気味の人は、まず、ダイエットしてやせることです。肥満が解消されれば過剰なエネルギーが除去されて、のぼせが治ります。耳鳴りの場合は、頻用される処方というのは、八味丸(はちみがん)、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)、真武湯(しんぶとう)、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、釣藤散(ちょうとうさん)などです。漢方療法には深い知識と経験が必要なので、我流で行わず、日本東洋医学会に所属する漢方の専門医のドクターに受診し、相談し、医学的に妥当な治療を受けることをお勧めします。
葛根湯は血行不良を改善させる
葛根湯が耳鳴りにも効果を発揮することがあるのは血行不良や肩こりが背景にある場合です。葛根湯はもともとは風邪薬ですが、肩こりや肩こりによる頭痛、そして耳鳴りにも効きます。葛根湯には母乳の出をよくする効能もあります。これらの目的で飲むときは、風邪でなくても飲めます。葛根湯には目をさます作用がありますので、眠る直前に飲むには適しません。服用のコツは食間の服用が最適なので、食前一時間以上前に飲むこと、もしくは食べて三時間以上は経過したあと飲むことです。食後にのむと効き目が落ちます。これは漢方すべてに通じることです。風邪かな?と思ったときに先手で飲むことで、風邪の本格発症前に治してしまえる効果があります。風邪が本格的になった場合でも早めに飲めば飲むほど効果的です。
漢方専門医に必ず相談することが大切
咳の風邪には、寒気があるものは「小青竜湯」(しょうせいりゅうとう)。寒気がなく熱っぽいものは「五虎湯」(ごことう)。喉の痛みが強いタイプには、「桔梗石膏」(ききょうせっこう)、「桔梗湯」(ききょうとう)が使えます。葛根湯に桔梗石膏をあわせて飲むこともできます。 この場合は葛根湯加桔梗石膏というのが正式名です。漢方には家庭で活用できる便利な処方がたくさんあります。葛根湯は、風邪の初期にすぐれた効果があるだけではなく、頭痛や肩こりにも使えます。そして血行不良から起きる耳鳴りにも効果を発揮する場合があります。漢方薬といえども、体質に合わないと副作用も出ますので、必ず専門医を受診し、相談するようにしましょう。