冷えを解消すれば脳も若返る

冷え性は万病の元とされ、癌も冷え性の人に多いともいわれています。それは冷えたカラダの免疫力が低下するからです。免疫力の低下があると癌や腫瘍や生活習慣病などがおこりやすくなります。冷えを解消すれば脳も全身も若返ります。

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冷えはアンチエイジングの大敵

女性に特有の生理痛や、生理不順、月経前緊張症、不妊症なども冷えと密接な関係があります。さらには、最近の研究では、うつ病も低体温の人に多いことがわかってきています。平熱が35度しかない人は、36.5度以上の人に比べて、癌になりやすいことも明らかになっています。冷えは、アンチエイジングの大敵でもあります。カラダの代謝が悪くなることで、細胞の老化が促進されます。冷え性は食べ物の影響が強いとされています。カラダを冷やすものばかり食べていると、低体温になります。冷たい飲食物。生野菜。一部の果物。牛乳。なすびなどのナス科植物。白砂糖を多く含んだお菓子類。これらはカラダを冷やす食べ物の代表です。この反対にカラダを温める食べ物もあります。

漢方で冷えを取ることができる

温かい飲食物。熱を通した野菜(温野菜)。地下に育つ野菜類(根菜類など)。大豆、たまねぎ、生姜、にんにく、にら、らっきょう。とうがらし、山椒。黒砂糖。これらはカラダを温める食べ物の代表です。食生活の工夫で低体温を改善することができます。即効性の効果を得るには、運動をすることのほか、足浴ウォーマーや、遠赤外線の暖房が効果的です。植物食を中心にされている方の場合は、冬場に冷える傾向があります。この場合は、木の実や穀類を多めにすると温める作用が補われます。にんにくや玉ねぎなどの根菜類も多めに取りましょう。冷え性によく使われる漢方は真武湯(しんぶとう)です。「真武湯」は体を温めて衰退した新陳代謝機能を高め、過剰な水分を排泄します。滋養強壮によい、すっぽんなどもおすすめです。

老化を防止する漢方

食欲を増す漢方薬は数種類あります。代表的なものは六君子湯(りっくんしとう)や、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。これらの処方は、薬用人参を含み、気血水のうちの気を補うとされる生薬を中心に配合された漢方処方です。高齢者や病気療養中の人が食欲不振になった場合に、この漢方が役立ちます。加味逍遥散(かみしょうようさん)は、PMS(月経前緊張症候群)にしばしば使われますが、メンタルに起因するような食欲低下であれば、食欲増進の漢方薬として使えます。加味逍遥散は生理の前後のさまざまな体調不良に使われています。そのため、加味逍遥散といえば、月経前症候群の薬と思われているかもしれません。しかし、もともとは気血を双補して、気の滞りも改善するような生薬を含んでいて、胃腸の機能も整えてくれるようになっています。

化学物質のアレルギー

心身の不調で時に動悸するような人が食欲がないと訴える場合には、食欲増進漢方として加味逍遥散も試す価値があります。PMSのような症状がない場合は、六君子湯から、試してみるとよいでしょう。加味逍遥散は、PMSにともなう、イライラ、情緒不安定なども緩和してくれます。ストレスによって、まぶたのピクピクと痙攣するような症状も、加味逍遥散( かみしょうようさん)で、解消されることがあります。生理になると過食してしまうという人いもこの 漢方は効きます。食欲を増す漢方薬の中でも、体質を問わず気軽に使えるのは、六君子湯です。かゆみの症状に悩む人が増えています。皮膚炎のような皮膚症状があまりなく、かゆみの感覚だけが、突然、出現し、発作的にかゆくなる症状が最近ふえています。これは、PM2.5などの大気汚染物質を吸い込んだときに、その化学物質に対するアレルギー反応がおこり、かゆみ物質が全身にばらまかれる結果、手首、手の甲、足の甲、といった場所から、ヒスタミンというかゆみ物質が分泌されて、かゆみをおこしているのです。

かゆみを抑える漢方

内科や皮膚科に相談すると、抗アレルギー薬を処方されます。アレロックやアレジオン、アレグラ、ジルテックといったものです。症状が強い場合は、セレスタミンというステロイド配合の薬が出されます。セレスタミンは強いので、症状が緩和されやすいです。卵などの食物の遅延型アレルギーでもこのような症状になりえますが、多くは、香料やpm2.5などの化学物質由来のアレルギーです。こうしたタイプのかゆみには、梔子柏皮湯(ししはくひとう)が適合します。乾燥肌でかゆみを伴うこともある程度なら、当帰飲子(とうきいんし)でよいですが、最近ふえているかゆみ発作だけのアレルギーには、むいていません。アトピー性皮膚炎などで頻用される消風散も、原因不明のかゆみによく効きます。消風散や梔子柏皮湯(ししはくひとう)は、漢方専門薬局で入手するか、漢方に詳しい内科医や皮膚科医に相談して、保険診療で処方してもらうとよいでしょう。

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