多くの人が、年を重ねることで判断力は鈍くなり記憶力が低下して脳機能が次第に劣化すると
思い込んでいます。たしかに無防備に生きているとそのとおりになります。
しかし、正しく脳を鍛えることを知っていれば、脳の機能は年々成長して向上します。
40歳を過ぎたら、脳を鍛えるという視点が必要です。筋肉を鍛えて、身体の若返り、
アンチエイジングをめざすことと、脳を鍛えて、脳機能のアンチエイジングをめざすことを、
どちらも欠かさないようにしたいものです。
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脳はいくつになっても衰えないことが脳研究でわかった
最新の脳研究の見解によれば、脳の機能は、一生成長を続けるのだといいます。
脳神経のネットワークは、20歳ごろまでにはいちおうの完成の状態になりますが、
その後も学習や経験によって新しいネットワークは作られ続けているのです。
人は生まれて三歳ぐらいまでは脳神経のシナプスは急増します。シナプスとは、
神経細胞と神経細胞をつなぐ、つなぎ目です。そして9歳ごろのまでには、
つくられたシナプスの整理が行われて、情報伝達が効率化していきます。
非常に感受性が高い時期であり、運動機能や学習機能の基礎はこの時期に作られます。
加齢で記憶力が衰えるというのは間違い
ほとんどの人は「年をとれば忘れっぽくなる」と考えています。
世間の常識として加齢で脳細胞が減り、記憶力が低下すると思われています。
しかし、最新の脳研究によれば、これは間違いであるということです。
脳の大きさは確かに18歳ぐらいまで成長していき、その後はほとんど変化しません。
しかし、加齢による脳細胞の減少というのは実は、ごくわずかでしかないのです。
脳全体の規模から考えると、「減少しない」と言ってもよいほどわずかなのです。
もちろん認知症などの疾患にかかれば、脳細胞はどんどん減少しますが、
そのようなことがない限りは、脳細胞の加齢による減少という考え方は、
間違った認識ということなのです。
脳の機能は生涯、カスタマイズされ続ける
脳細胞のネットワークは、20歳ごろまでに完成はするけれども、その後も、
学習や経験を積むことで脳細胞のネットワークは、カスタマイズされているのです。
この仕組みのことは「脳の可塑性」と呼ばれています。可塑性(かそせい)とは、
一度変化すると元には戻らない変化を指した言葉です。
脳の変化とは、可塑性の変化なので、一度、覚えたことは脳に刻まれているのです。
記憶力の低下はその多くが、加齢により記憶能力が低下するという思い込みに由来し、
覚える努力そのものをしなくなることで目立ってくるのだと考えられています。
健康な脳でありさえすれば、加齢で脳細胞が著しく減少することはないということです。