脳機能と眼精疲労や目の疾患

脳機能改善によいと言われるEPAやDHAを摂る場合も医療用のものは効き目が強すぎるので、歯科で抜歯する場合にも、併用している薬剤によっては一週間ほど内服をとめてから、抜歯をしたりするほどです。医療用の製剤を飲んでいると、網膜裂孔や、網膜剥離、加齢黄斑変性などになりやすいというドクターもいます。とくに、血液をさらさらにする薬を何種類も飲んでいる場合に起こりやすいです。

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内服薬やサプリメントが悪さをして視力を低下させることも

目によいサプリとしてはブルーベリーやルテインが知られていますが、医療用の内服薬が目に悪さをしていることはそれほど知られていません。血液サラサラのクスリを飲んでいる人は、定期的に目の検査を受けるほうが安全です。眼底を検査できるのは眼科ですので、眼科に半年おきに受診するほうがいいでしょう。糖尿病の患者さんの場合も、糖尿病性網膜症という眼底出血をおこし失明することがあるので、半年おきの眼科受診は欠かせません。

老眼鏡で近視が治る

近視予防に老眼鏡を使うことができます。その方法とは、毎日十分から十五分だけ老眼鏡をかけて、遠くをぼーっとみるというものです。なぜ、この方法で近視が改善するのか。そもそも、老眼鏡というのは凸レンズになっています。そして、凸レンズは、目の焦点距離を短くする特性があります。私達の目は、近くを見るとき、毛様体筋が緊張して水晶体自体がもつ弾力性によって、水晶体が厚くなり、凸レンズの状態が強化されます。この結果、近くにピントがあうのです。凸レンズが強くなり、焦点距離が縮まり、近くに焦点が合うということです。そして、近視の状態の目というのは、屈折異常であり、毛様体筋が緊張したまま固定しているのです。初期は目が疲れ、眼精疲労を感じるぐらいですが、やがて近視が進行します。仮性近視は、毛様体筋の緊張が解けなくなった状態ですが一過性です。症状が進むと、固定化してしまい、真性近視となります。老眼鏡をかけて、遠くをボーっと見ると、毛様体筋の緊張が解けていきます。毛様体筋がリラックスするのです。この結果、緊張状態で固定化していた毛様体筋が本来の柔軟性を回復するのです。このトレーニングには100円均一ショップにもある、安価なふつうの老視鏡で大丈夫です。毎日、二回、このトレーニングをすると、毛様体筋を緊張させない時間を作ることになります。

40才からの視力回復法

40歳をすぎると、老眼や白内障や緑内障が出てくることがあるので、視力の低下を自覚したら、まずは眼科を受診して、視力低下の原因が何か調べる必要があります。加齢性黄斑変性や網膜剥離など、視力低下をきたす原因はさまざまにあります。糖尿病性網膜症によっても視力は低下します。視力低下が糖尿病でおきていた、というケースもありえます。そのため、やはり、まずは眼科を受診して原因を調べてください。特に、高血圧症や糖尿病のある人は要注意です。40歳を過ぎると、生活習慣病にかかる人が多く、知らないうちに血糖値があがり、糖尿病になっている人もしばしばいますので、定期的な健康診断は受けるようにしましょう。目の症状が、実は全身性疾患の発見のきっかけにもなりえるのです。もし、単純な近視あるいは老眼であれば、脳を活性化させることで、視力を回復させることもできる場合があります。目の運動で、目の周囲の筋肉を鍛えることで、失われた機能を取り戻します。

加齢黄斑変性

加齢黄斑変性は、名称のとおり、加齢によって発症します。そのため治療法は、いまだ劇的に利くものが開発されていません。根治できる治療法の普及はまだ先になります。しかし、昔から、黄斑変性には漢方や生薬が一定の効果を出してきており、東洋医学会などで報告されているように、八味地黄丸(はちみじおうがん)や、八味地黄丸にクコや菊花などが加味された杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)が、白内障や黄斑変性に対して活用されてきました。進行を遅らせるという研究発表も日本東洋医学会では出されています。ips細胞を使って黄斑変性症を治す研究や、注射薬で改善をめざすものもありますが、これらは漢方薬と比べて優位であるとはいえないレベルのものです。多くの患者さんが、サプリメントを補助的に使っているようです。黄斑変性症によいサプリメントはいくつか知られており、海外では改善の研究発表も出されているものが数種類あります。少なくとも予防にはこれらが役立つと考えてよく、今、すでに黄斑変性症と診断されている患者さんでも、サプリメントの併用は相乗効果として有益です。

黄斑変性症にはルテイン

黄斑変性にはルテインのサプリメントを飲むとよいでしょう。ポリフェノールやサポニンなどの成分の働きで、全身の加齢現象に対して、抗加齢的に働いていると考えられています。漢方薬の場合も、全身の抗加齢作用の結果として、目の病気を改善していますが、ブルーベリーやルテインも同じような働きをしていると考えてよいでしょう。ピクノジェノールも同様です。フランス海岸松の樹皮からとれるピクノジェノールも昔から欧米で糖尿病性網膜症などに薬草として使われてきたものであり、動脈硬化を予防して目の血液循環を改善することで、加齢に伴うさまざまな病気を予防しているものと考えられています。加齢黄斑変性とは、モノを見るときに重要なはたらきをする黄斑という組織が、加齢とともにダメージを受けて変化していく病気だと説明されていますが、そもそも加齢が原因で起こるとすれば、根本的に解決する方法は、加齢を食い止めることしかありません。

東洋医学では八味地黄丸や杞菊地黄丸

これらの漢方薬は東洋医学外来でも処方してもらえますし、開業医さんでも漢方に詳しいドクターであれば内科でも眼科でも処方してもらうことが可能です。そしてドラッグストアでも購入することもできるのです。サプリメントとして、ブルーベリーの類、ルテインの類、ピクノジェノールの類を併用して何種類か飲むという方法は、天然成分の効き目を強め、安全な形で、効果を引き出してくれる可能性が高いでしょう。こうしたサプリメントであれば、通販でも購入ができます。眼科などの医療機関で処方される目薬や内服薬と、これらのサプリメントのほとんどが併用してもさしつかえのないものです。不安がある場合は主治医に確かめてみるとよいでしょう。こうして全身のアンチエイジングを促進する角度から、目の病気の改善を目指すことが、加齢性疾患すべてに対する根本的な対処法といえるでしょう。

牛乳やヨーグルトは白内障になる

牛乳は飲みすぎると健康を害し、白内障も、牛乳やヨーグルトの過剰摂取で増えるそうです。フィンランドでは1日平均1300mlぐらい牛乳を飲むのですが、動脈硬化性疾患や前立腺癌が多いです。アレルギー体質の人が牛乳を摂取すると、さまざまなアレルギー症状が悪化することがわかっています。昔の人が飲んでいた牛乳は自然放牧の牛から得られたもので害は少なかったかもしれません。しかし、今の牛乳は牛に薬物やホルモンを投与しながら製造し、その過程ではホモゲナイズという空気攪拌をして、大量の空気にさらして、脂肪を酸化させてから出荷しています。つまり、非常に体に悪い飲み物となっているのです。他国の牛乳も日本の牛乳もアメリカの牛乳も現代においては似たような作り方をしています。白内障を予防するためにも、牛乳はやめて、豆乳やライスミルク(米乳)に変えましょう。ヨーグルトも豆乳ヨーグルトがすでに市販されています。どうしても牛乳を飲みたい人は、500mL/日以下という上限を守るほうが安全です。肺癌、咽頭癌、食道癌は、喫煙でリスクが増えますが、膀胱癌は牛乳の摂取により増えています。白内障予防には、牛乳をやめることです。牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる乳糖不耐症は、日本人の約85%にみられます。日本人に牛乳は不向きなのです。

骨を丈夫にするのは豆乳や大豆製品

カルシウムは、しばしば牛乳からしか得られないような誤解がありますが、実際には、牛乳のカルシウムは、牛乳に含まれているリンの影響で、吸収が悪く、骨にもつきません。そもそもカルシウムはマグネシウムと2:1の割合で摂取しなければ骨につきません。それは海産物のもっている割合なのです。骨を丈夫にするのは、ワカメや海苔や、小魚や、豆腐、豆乳です。牛乳を体に良いものだと妄信し毎日努力して飲むような愚行は今すぐやめましょう。世界的にみても牛乳、乳製品の大量摂取地域では、骨折や骨粗鬆症がむしろ多いのです。骨粗鬆症予防には、ちりめんじゃこと豆腐のほうがましだということです。そして、目の健康を考えたら、牛乳よりも、豆乳や米乳(ライスミルク)がおすすめです。これらはいずれもコレステロールを下げてくれるので、目の血管の健康にも有益です。

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