脳機能と交感神経、副交感神経

交感神経と副交感神経は相補的に働いています。副交感神経を優位にすることで寿命を延ばし、アレルギー疾患も改善します。自律神経には交感神経と副交感神経があります。自律神経の働き具合と免疫力には深い関係があります。免疫力は白血球が担当していますが、この働きが低下すると、癌などの病気にもなりやすくなります。白血球のなかには。マクロファージ、リンパ球、顆粒球があり、顆粒球とリンパ球は自律神経がコントロールしています。交感神経が優位に作動すると顆粒球が増加し、リンパ球は減少します。リンパ球が減ると、免疫力は低下します。一方、副交感神経が優位に作動すると、リンパ球が増えて、免疫力が増大します。癌にもなりにくくなるのです。ストレスの多い環境にいるとどうしても交感神経が優位になります。

目次

脳機能にも血圧にも免疫力にも関与する副交感神経

副交感神経は精神をリラックスさせ、免疫力を高め、血糖値や脂質を安定させて健康を維持しますので、できるだけ副交感神経が優位になるように日常生活を工夫することが健康長寿、アンチエイジングにおいて大切なのです。自律神経のバランスをとるには、ジョギングよりはウォーキングが効果的です。また気功やヨガ、太極拳などのゆっくりと呼吸をしつつ運動するものが効果的です。睡眠は、副交感神経のスイッチが入る午後九時ごろに寝て、朝は交感神経のスイッチが入る午前六時に起床するのがもっとも理想的です。これは九時間の睡眠の場合です。七時間睡眠の人なら、午後十時に寝て、午前五時起床となります。冬場の就寝の際には、湯たんぽなどで温めることも副交感神経を優位にして深い睡眠を促します。また、食事をよくかんで食べることも副交感神経の刺激になります。ゆっくりとよくかんで食べることで、副交感神経が優位になり、胃腸機能が改善するのです。副交感神経を活性化させる工夫をすることであなたの寿命は延びて、健康長寿、アンチエイジングが実現します。アレルギーも改善します。

滋養強壮と脳機能アップと副交感神経の安定によい食材

古来、スッポンの滋養強壮の効果はすばらしいものがあると考えられてきました。徹夜明けでもすっぽんのエキスを飲むと、ぐんぐ元気がよみがえるという人も多いです。すっぽんは江戸時代から滋養強壮の生薬として珍重されてきた食材なのです。滋養強壮というのは全身を元気にしますので、全身の元気がみなぎれば、どこもかしこも元気になります。さらには、美容効果も抜群だといわれています。すっぽんは漢方では女性の更年期などの諸症状によい生薬とされて、その甲羅を煎じて服用したり、さまざまな部位を薬としています。アンチエイジング効果があり、肌が若返る、気力がみなぎると古典にも記載され、良いことばかりの不老長寿の重要な食材なのです。ただし、国産のすっぽんを原料にしているところに限ります。日本国内の清流の水源地で餌を厳選して養殖されたスッポンを使ったサプリメントは、アンチエイジングのサプリメントの中では、もっとも日本人に知られているサプリメントです。アミノ酸、コラーゲンを豊富に含み、滋養強壮、美肌効果、若返り効果などが有名です。国産のすっぽんの養殖はさかんで、餌も水質も厳選されたすっぽんサプリメントが生産されています。たくさんの種類がありますので、自分にあったものを見つけることが大切です。

めまいと低血圧にも自律神経が関係

低血圧の症状の判断については、日本小児自律神経研究会による起立性低血圧の症状解析などが活用されてきました。低血圧の人は、病院などで測定すると、正常な血圧になることが多く、医師や看護師に理解されないこともあります。これは白衣性昇圧反応とよばれるものです。特にお医者さんが血圧を測るといつもより高めになりがちです。家庭での血圧測定でふだんの状態を確認しておきましょう。最大血圧(収縮期血圧)が100mmHg以下であれば要注意です。病院で計る場合には、深呼吸を五回以上繰り返してから計るようにしましょう。また、起立性低血圧を判断するには、座位、立位、仰臥位などのいろいろな体位で測定することが必要です。また一回の測定だけで決め付けたりせず、二分以上の間隔をあけて、数回繰り返して測定しましょう。また、朝の起床時の血圧、午後三時ごろの血圧、就寝前の血圧など、時間を変えて測定をしていくことも大切です。高血圧症の人が夜間に低血圧になっているケースもあります。夜間の低血圧は脳梗塞の発症に関連しているため、就寝前と起床直後の血圧の確認は大切です。脳の血流改善のためにも、低すぎる血圧は健全化しておくほうがよいでしょう。

サプリメントと血圧

コエンザイムQ10は低血圧解消に効果があるとされ、低血圧の生活処方の中にもとりあげられています。低血圧という診断がなされるのは一般的には、最大血圧つまり収縮期血圧が100mmHg以下で、なおかつ低血圧症状とされる種々の症状を伴う場合です。起立性低血圧の場合は、仰臥位の血圧に比べて、立位のときに21mmHg以上、血圧が低下するものをさします。また高齢者の三割には食後性低血圧がみられます。これは食事の後に、血圧が下がり、低血圧反応が出るものです。入浴時低血圧とよばれるものでは、入浴後に抹消血管が、拡張して、低血圧反応がおこり、失神したりします。そして、二次性の低血圧(症候性低血圧)では、低血圧をおこす原因疾患があります。癌の末期で栄養状態が悪いとき、糖尿病などで神経が異常をきたしたとき、あるいは慢性肝炎や肺結核、甲状腺機能低下症などさまざまな疾患を原因として低血圧がおこります。
こうした疾患がひそんでいないか検査をすることが大切です。また、薬剤性低血圧というものもあります。これは降圧剤や亜硝酸製剤、向精神薬、抗パーキンソン薬などが原因となり、低血圧になる場合もあります。薬が原因で血圧が下がっている場合は薬をやめるか変更すればすみやかに解消されることが多いです。

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